伊野波の石こびれ 無蔵つれて登る
にやへむ石こびれ 遠さはあらな
「伊野波節」
沖縄県の北部は本部町の伊野波集落に、琉球古典舞踊「伊野波節」の舞台として有名な「伊野波の石くびり」がある。伊野波節は男女のロマンスを詠っていて、踊りでは花笠に強い想いを込め恋心の葛藤を表現している。
石くびりとは石ころ道のことで、この歌碑に辿り着くまでに実際にその石畳の道を歩くことができる。
伊野波の石坂道を愛する人と共に登る
この石坂道がもうすこし長く続いたらいいのに
石くびり散策
石坂道を歩くと最初に二手に分かれる道がある。
右は歌碑の方へ続いており、左は展望台へと続いている。
石くびり方面へ更に進み道を抜けるとすぐに歌碑がありました。
歌碑の奥にも展望台へと続く草の生い茂った道があるが、そこの足場が良くなかったので最初の標識のある所まで戻り展望台の標識の方へ歩きました。
展望台からは東シナ海が見えます。
肉眼で本部大橋もよく見えました。
琉球古典舞踊の伊野波節
逢はぬ夜のつらさ よそに思なちやめ
恨めても忍ぶ 恋の習れや
訳
逢えない夜は辛いこと
あなたは他の女性に心を移したのでしょうか
恨めしく思いながらも
あなたのもとへ忍んでいくのは恋する者の性です
民謡「石くびり」
伊野波節のほかに、伊野波節と同じく伊野波の石の小道でのロマンスを伝える曲がある。
それが民謡「石くびり」。民謡「石くびり」は戦後の沖縄民謡界をリードした人気歌手の石原節子さんによって1959年にレコーディングし発売された。
「石くびり」
作詞:大浜方叶 作曲:石原節子
1)恋路ちりなさや ままならん 世間に無蔵が 優言葉ぬ 肝に掛てぃ
【訳】恋路のつれなさは、思う様には行かない、世間に(妨げられてまでも)あなたの優しい言葉が、心に残る
2)忘らていやしが 肝に思染みてぃ 思切りんならん 我肝病むさ
【訳】忘れようとしたが、心に思いが染まり、思い切ることもできない私の心は痛むだけです
3)無蔵が顔見りば 恋しさや勝てぃ 焦がりゆる肝や 誰に呉ゆが
【訳】貴女の顔を見れば、恋しさ(想い)は増すばかり この恋焦がれる想いを誰にうちあけたらいいのか
4)村ぬ石小坂 我一人どぅ行じゃる 互にかながなとぅ 登てぃみぶしゃ
【訳】村の中の石坂道を、私ひとりで登って行く 互いに思いを寄せながら(愛を感じながら)登ってみたいものだ
石くびり・所在地
〒905-0228 沖縄県国頭郡本部町伊野波467